2008-12-28

質問のしかたの威力

今日は最近うまく事が進んだ記録を。 失敗ばかり書いているとヘコみそうなので。

先日、いつもの後輩クンとは別の、直属の後輩と研究の話をしていました。 今までの実験結果から何が言えるのだろうか、何が言えないのだろうか、ということを整理していました。 このデータをもとにして、また今後の研究の方針を立てていくわけです。

で、その後輩が

実験結果はこんな数値になりました。 グラフはこんな風になりました。

と言って、そこで口をつぐんでしまいました。 どうやら後輩の思考はそこで終了してしまった様です。

そこで、僕は

だから、何?(So what?)

と聞いてみました。 幸いにもその後輩はコンサルティング系に興味がある子だったので、ロジックツリーなどの知識も少しは持っていたのです。 そういうことも勘案してそんな質問をしてみました。 そしたら、ポツリポツリと彼の言葉が出てきたのです。 今までほとんどそのような考察を出せなかった子が。

とりあえず聞き続け、「もしそうだとしたら、次は何が言える?」というのを延々と繰り返して、 その子なりの現段階での結論(=主張)を得るに至りました。 いや、これだけでもすばらしい成長です。 よくここまで考察できるようになった。うん。

次に僕は、更に欲張りな質問しました。

今の主張をするためにはどんなデータが必要?

と。そこでその後輩は

あ、So how?ですね。えーと…

と、とりあえずのリストアップが始まりました。 途中、詰まってしまったので

じゃぁ、今の出した項目をもとにピラミッドストラクチャーを書いてみて。 抜けが見えるはずだから。 この条件は並列でサポートできるの?それとも直列でサポートしているの?

とお願いしてみたり。 実際に相当手を動かしてもらいました。 4~6時間くらい。 でもそこで、とりあえずの結論と、今後起こりうるリスクへの対応策も用意できました。

できた直後、教官に呼ばれたので、その結果をもって後輩と共に説明に行ってまいりました。 現状分かっているものの報告と、次の予定にこのデータでどのように対応するかの方針を。 幸いなことに、教官も説明を聞いてからしばらく沈黙した後、

うむ、それならまぁいけるんじゃないか?

というとりあえずの見通しのOKをもらい、すぐにNext Actionを決めることもできました。 締切り前に余裕で終わりそうです。

いや、本当に数少ない成功例でした。 はじめてかも。

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