2008-10-28

カンブリア宮殿 若林克彦氏 ハードロックナット

「緩まないナットがある」というのはかねがね聞いていたので、楽しみにしていた。 どちらかというと原理に興味があったので、カンブリア宮殿でキーワードを見つけた後は、web pageで用は足りてしまった。

番組として、注目したところは以下の2点。

  1. とりあえず、描く。描きながら話をする。
  2. とりあえず、作る。そのための試作ユニットがある。

そして、これを書いていて気がついた予想外な関連が1つ。

とりあえず、描く。描きながら話をする。

コミュニケーションの方法。 「こんなの考えているんだけどね…(シャッシャッ:描く音)」 みたいなことを話しているんだろう。 で、相手が、 「いやいや、そういうのじゃなくて…」とか 「そうそう、そんなかんじのやつで」。

番組中では、私鉄線路でのハードロックナット取り付け器具を使いやすくしてくれないか、と言っていた。 営業側の状況説明ではデジカメの写真を使っていた。まぁ、楽な物の方が良い。 で、社長は解決案として、こんな感じのモノを描いて話をしていた。 実物はもっと上手かった。

今回は負けた

解決案の基本構想は即座に出せた。 「高さ保持のための凹凸を用意する」という発想は、残念ながら社長と同じものだった。 さっきの画像の、高さ固定用の板を一体化させた工具を考えていた。

そして、更に負けた。 費用、納期、汎用性の3点で社長の試作工具の方が要求を満たしていた。

  1. 現行の巨大モンキーレンチにネジを切り
  2. 平板をネジで取り付ける

つまり、部品としては、平板とネジだけ。 プラスそのその工賃だけ。

対して自分の案は、その巨大モンキーレンチ自体を変更しなくてはいけなかった。 「巨大モンキーレンチ」工場のプロセスに介入しなくてはならない。 その時点で、費用、工期で負けるのは火を見るより明らかだった。

流石現場の経験者。 今回の失敗を活かそう。 「できるだけシンプルに」

とりあえず、作る。そのための試作ユニットがある。

次はこれ。 Unixという考えかたにもあったが、まずは現物でチェック。

自分の頭の中にあるだけよりも、外に出してみる。 これで他人とイメージを共有できるから。 方法はいろいろ。

  • とりあえず言葉にしてみる。
  • 図で描いてみる。
  • 模型を作ってみる
  • 現物をつくってみる

それから、あれこれいじくりまわしてみる。 実際に使ってみてから改善点、更なる要求が出てくる。 それが、次の開発/発明の素地になる。

予想外の関連

最近「モノづくり」というと、非IT系を連想しがちだ。 でも、下記書物を読んだところ、その「連想」が全く外れていることが分かる。 むしろ同じだ。 いわゆる「モノづくり」でも、ソフト開発でもあるところには同じようなものがある。 それが違うのは、戦略が違うからだ。 巨大な単一製品に全て任せるか、部品の集積にまかせるか。 大企業と中小零細企業、になるのかな?

こんな関連について考えたのは、以下の書籍を読んだから。 他の思想は関係なかったので省略。

  1. スモール・イズ・ビューティフル
  2. 一つのプログラムには一つのことをうまくやらせる
  3. できるだけ早く試作を作成する

ある情報を探していれば、どんな情報でもそれにヒットするんですね。

Related Posts: