org-modeから blogger.com への投稿方法についてです。
先日統合執筆環境 org-mode (Emacs Advent Calendar 22日目) にて、emacsのorg-modeから直接blogger.comへ投稿するライブラリがあることを知りました1。 使い慣れているorg-modeから直接投稿できるなら、嬉しい機能です。
というのも、今までは記事を書くのに、下のどちらかの方法を使っていました。
- rd-modeで書いて rd2 YYYYMMDD.rd > YYYYMMDD.html の内容をblogger.comに貼り付ける
- org-mode で書いて org-export-as-html で変更して出力内容をblogger.comに貼り付ける
箇条書きにしてはややこしいですね。 図にして、簡素化できないか試してみます。
どちらもマークダウンで記述できて、楽にhtmlを生成できます。 しかし、最終的には、blogger.comへログインしてhtmlを貼り付けなければ行けませんでした。 最後まで、自分が手動で操作しなくてはいけませんでした。
手作業の量を減らす方法を探していました。 googlecl.elがそれを実現してくれるのです。
blogger.comへの投稿作業を楽にする仕組みは簡単です。 自分で作業する代わりに、org-googlecl.elからgoogleclコマンドを呼び出して、blogger.comに投稿してもらいます。 つまり、執筆から投稿までの作業分担は以下の通りになります。
- org-modeで投稿内容を書く(自分で)
- org-google.elの関数を呼び出す(自分で)
-
org-google.elが、以下の作業を自動実行する
- org-modeで書いた内容をhtmlへエクスポートする
- bloggerにアクセスして、エクスポートしたhtmlを使って投稿する
org-modeで本文を書いたら、org-googlecl.elの関数を呼び出せば投稿は完了するわけです。 わざわざblogger.comへログインする必要がなくなりました。 自分のやることは、
- org-modeで投稿内容を書く
- org-google.elの関数を呼び出す
になりましたから。 これは非常に便利です 。
ただ、 org-googlecl.elは発展途上のツールの様で、 現段階では、
- 文字のみで構成されたhtml本文を自動投稿
できるだけのようです。
以下は、今後の進展を期待します。
-
画像を自動的に挿入する
- 生成される画像のアドレスをどう取得すればよいだろうか?
-
タイトルに日本語を使えるようにする
- command.comからは日本語文字列で指定できた。meadowのset-buffer-process-coding-systemの設定値が問題か?
-
blogのエントリ一覧をリストする
- 上と同じ症状。原因も同じか?
もしも、現在win(もしくは*nix)でorg-modeを使っていて、blogger.comへの投稿を楽にしたいと考えていらっしゃったら、是非お試し下さい。 windowsでも文字コードの問題をクリアして本文は投稿できますから。 また、コマンドラインからならば、タイトルも日本語で投稿できますから。 当方の環境は以下の通りです。
- 日本語版Windows XP SP3
- Meadow: emacs 22.3.1
- org-mode ver 7.4 release_7.4.127.g997a.dirty
- org-googlecl Sep 28 2010 commit 7de5c602b7c1108afe8391258b1d10c58781e269
- python 2.6.6
- googlecl 0.9.10
参考リンク
- 統合執筆環境 org-mode (Emacs Advent Calendar 22日目)
- rileyrg/org-googlecl – GitHub
- EmacsWiki: org-googlecl
- googlecl - Project Hosting on Google Code
Footnotes:
1 org-modeからblogに投稿できるライブラリは、org2blogとorg-googleclとの2つがあるようです。blogger.comに投稿できるものはorg-googleclに限定されてしまうようです。もう一方の投稿ライブラリorg2blogは、sacha cha女史も使っていて便利そうですが。